日本の天皇は古来、唯一絶対の存在ではなく、多神教的信仰の中で恵みと災いをもたらす大自然に対し、国民のために祈る祭司王でした。
一神教世界や中国の皇帝が絶対的権力を行使する一方、日本天皇は、権威と祈りによって国民から崇敬され、これほど長い期間日本にとってなくてはならない存在としてあり続けてきました。
天皇の権威には恐るべきパワーが秘められてらおり、これが時に「錦の御旗」となって日本の歴史を転換することがあります。
しかし、天皇の権威を過度に政治利用すると、逆にとんでもない災いを国民にもたらすことを私たちは歴史の教訓として知っています。
昨日の令和天皇陛下の御即位宣言は、象徴天皇としてさり気なく述べられるお言葉の中に、実は深イイ意味が込められていることを感じました。